LYRIC

いつか受け入れられるようにと
僕たちに備えられた
忘れるという機能
立てないくらい辛い出来事は
引き出しにはしまえずに
忘れなきゃ生きてもいけない
悲しい 万物霊長
昨日食べたものなんて
何一つ覚えてない
そもそも食べたかさえ
もう記憶に無いし
適当ってのも悪くはないぜ
だってそうだろ?
細胞の構造に任せ
単純に心にないわけじゃないんだよ
いつか受け入れられるようにと
僕たちに備えられた
忘れるという機能
時々 忘れちゃいけない
ことまで忘れるのに
どうしてそんなに
寂しそうな顔して
あいつが忘れられないと
嘆く君の横顔は
いつもより綺麗だよ
むしろ忘れたくはないと
思って生きる毎日を見てると
誰も皆 悲しみと付き合って
生きていくんだろう
あの子と付き合っていた頃の
思い出も
何一つ覚えてない
そもそもどこに惚れてたかも
もう記憶にないし
心ないわけじゃないけど
便利な機能に寄りかかってる
いつか受け入れられるようにと
僕たちに備えられた
忘れるという機能
時々 忘れちゃいけない
ことまで忘れるのに
どうしてそんなに 難しい顔をして
何も変えられないと気づいて
諦めた悔しさが
今も奥歯に挟まる
一人で当たり散らして
気が済むまで泣き明かして
そうやって
悔しさと上手く付き合って
でっかくなれよ
生まれながら与えられたこの機能も
時として残酷に思える
忘れるくらいなら
辛いままでいいと思えることも
悲しい思い出は
悲しいままでいいのに
「あなたは長生きしてね」
最後に残していった
あの人の優しい寝顔も
立ち上がれないくらい
悲しい出来事だったのに
楽になっていく自分が大嫌いだ
忘れていかないと
生きていくことも出来ない
悲しい生き物
思い出じゃ生きていけないし
僕らにも限りはあるし
それでいいんだよ
これでいいんだよな
刹那に生きる万物霊長

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